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2024

6/08

矯正治療のリスクと副作用🦷🦷🦷


 

皆様こんにちは。

今日は、矯正治療のリスクと副作用についてお話致します。

2018年に改正された厚生労働省の医療広告ガイドラインでは、自費(自由)診療に係るリスクや副作用を情報提供することを求められています。

どんな治療にも、メリット、デメリットがあり、メリットがデメリットを上回るからこそ、治療を受けると言う選択肢が選ばれるわけです。
どんなに良く効く薬でも副作用があるように、矯正治療にも一般的なリスク・副作用があることをご理解頂いた上、治療を受けて頂ければと思います。
起こりうる事を列記しますが、それらがすべて生じるわけではない事をどうぞご理解下さい。

矯正治療は、術者が人為的に歯に力を加え歯を動かしていく治療であり、痛い歯を治す一般治療とはそもそもが異なります。日本では、一部の疾患を除いて、全て自費(自由)診療となっています。

【お痛み】
先ず、矯正装置が口腔内に入った時点で、柔らかな口腔粘膜が傷付き、口内炎が出来ることがあります。こちらは、装着して1ヶ月も経てば、口腔粘膜も慣れ出来づらくなってきます。また矯正装置を装着、若しくは調整後より発生するするお痛みは、約4時間後から徐々に現れ、24時間後をピークとし、3〜5日を経て消失していきます。お痛みは個人差を有するため、幅をもって対応して頂けると良いかと思います。

【カリエスリスク】
矯正治療中は装置装着により、歯磨きがかなりしづらくなります。これにより口腔内の自浄作用が低下し、むし歯や歯周病の罹患リスクが上昇します。歯科医師および歯科衛生士による歯みがき指導を受け、歯磨きを行い、定期的にPMTCなどのクリーニングメンテナンスを受けていただく必要があります。

【着色】
矯正治療中は歯面に着色がつきやすくなります。特に口呼吸されている方は付きやすくなります。治療の時にクリーニング致しますが、それとは別にPMTCなどのクリーニングメンテナンスを受けていただく事もあります。

【治療期間】
問題がなければ通常動的治療は1.5~3年(幅を持たせて書いています。)保定期間も動的治療期間と同じ位と考えて頂いて結構です。そのうち、通院回数は動的治療はほぼ毎月。保定期間は年に3~4回となります。
子供は大人よりも歯が動き易いですし、男性よりも女性の方が歯が動き易いです。また喫煙者よりも禁煙者の方が歯は良く動きます。
また癖(舌癖、爪かみ、指しゃぶり等)、口呼吸、頬杖、うつ伏せ寝、悪い姿勢等、顎関節に問題がある場合、更に装置の協力が得られない場合等は、やむを得ず治療期間が長引くことを御理解下さい。指導は行っていきますが、習得、改善に個人差があります。
このような場合、検査診断時に予測された治療期間が延長する可能性がある事をご了承下さい。

【歯根吸収】
稀に歯を動かすことにより歯根の吸収が起きて短くなることがあります。

【歯肉退縮.ブラックトライアングル】
歯ぐきのラインが下がったり、ブラックトライアングルと呼ばれる歯肉退縮現象が起こることがあります。

【金属アレルギー】
治療途中に金属アレルギーの症状が出ることがあります。

【顎関節症】
矯正治療中は噛み合わせが変わり、一時的に顎関節に負担がかかることで、顎関節に音や、痛み、開閉口障害などの顎関節症状が出ることがあります。

【骨性癒着】
稀に歯が骨と直接癒着する「骨性癒着」が起きていて思うように歯が動かないことがあります。また、極めて稀に歯を動かすことで歯の神経が障害を受けて歯髄壊死が起きることがあります。

【その他】
・様々な要因により、治療計画の変更を行う可能性があります。

・ 緊密な咬合関係の獲得のため、歯の形態修正や、咬合調整を行ったりする可能性があります。

・ 矯正装置を歯から外す時に、エナメル質にクラックと呼ばれる微小な亀裂が入る可能性や先端の欠けや、補綴物の一部が破損が生じる可能性があります。

・ 保定治療と呼ばれる後戻り防止装置(リテーナー)の使用方法を遵守し、定期的な経過観察をお受け頂けない場合、歯並びの後戻りが生じる可能性が高くなります。

・ 矯正治療後にその時点の噛み合わせに適した、むし歯の治療や補綴物などの再治療を行う可能性があります。

・ 顎の成長発育や加齢などの経年的変化や歯周病により、かみ合わせや歯並びが変化する可能性があります。

・ 様々な要因で噛み合わせや歯並びが変化した場合、再治療等が必要になることがあります。